和歌山の女性、花粉症用食品で一時重体

  • 2007.02.27 Tuesday
  • 07:20
2007年2月27日 読売新聞

カプセル飲用 薬事法違反の疑いも

厚生労働省と和歌山県は26日、花粉症対策商品として販売されているスギ花粉加工食品のカプセルを飲んだ同県内の40歳代の女性が、全身性のアレルギー反応で一時意識不明の重体になったと発表した。

 女性は2日後に意識を回復し、現在は快方に向かっているという。和歌山県によると、食品は山形市の「健森」が製造・販売している「パピラ」。女性は23日夜、カプセル1個を飲用して友人とテニスをしていたところ、約30分後に全身にじんましんが出て息苦しくなった。

 すぐに病院で受診したが、診察中に口の中が腫れて、気道が圧迫され、意識不明に陥ったという。和歌山県から連絡を受けた山形県は24日、食品衛生法に基づき、健森に立ち入り調査をした。

 厚労省では、食品と症状との因果関係を調査している。一方、インターネットなどで花粉症に対する効能をうたって販売している点については、無承認医薬品の広告を禁じる薬事法違反の疑いがあると判断。販売業者の所在地が確認された7府県に、こうした広告による販売をやめさせるよう業者への指導を要請した。

早く飛散したスギ花粉に懸念の声

  • 2007.02.26 Monday
  • 15:14
毎日新聞(2007年2月26日月曜日より)

『飛散量は少なめと予想されていたが、一貫した暖冬の影響でスギ花粉は平年より半月ほど早く飛び始めた。環境省は「総量は少ないのでは」とみるが、一方で「昨年の飛散量が少なかった分、木はエネルギーをためていた」と大量飛散を懸念する声もある』

『環境省によると、首都圏のスギ花粉は例年、2月中旬に飛び始めるが、今年の飛散開始は東京1月31日、千葉2月5日、埼玉6日、神奈川7日で、その他の地域でも半月ほど早かった。全国的にみても22日時点で飛散開始が確認されていないのは、スギ花粉がほとんど飛ばない沖縄を除き、北海道と青森、秋田を残すのみとなった。
 花粉の飛散量には前年夏の日照量と雨量が影響するとされる。日照と雨が少なければ花の芽が育たず、翌春の飛散量も少なくなるという。昨夏は全国的に梅雨明けが遅かったため、同省は1月末、スギ・ヒノキ花粉の飛散量を「平年並み〜平年の20%程度」と予測していた。
 同省環境安全課は「スギの花芽は気温が低い時期に休眠するが、今年は暖冬の影響で休眠に入るのが遅いとされた。ところが、年が明けても暖かく、目覚めるのが早まった」と推測。ただし「花粉の総量は少ないだろう」として、飛散終了が早まる可能性も見込む』

『飛散開始が早く、インフルエンザなどの風邪が流行している時期に重なったこともあり、花粉症との区別がつきにくくなっている』

『フマキラー(東京)ではドイツ製の予防クリーム(1733円)の伸びが著しい。鼻孔内部に塗り、花粉の侵入などを防ぐ。薬と違い、妊婦も使え、眠気も催さない。そのためか、花粉が少ないとされる中で「出荷予定は昨年の2倍」という好調ぶりだ』

● フマキラーのドイツ製の予防クリームとは、「花粉鼻でブロック」のこと。

たしかに今年は暖冬だった。2007年2月中旬、静岡沿岸をドライブしたが、昼間は長袖シャツ1枚でもOKの陽気。一部で、葉桜もけっこうな割合で見られた。

東京の花見は、3月中旬ごろと予想され、例年より2週間ほど早いらしい。テレビ番組でお笑い芸人が、「新入社員が入っていないこの時期、場所取りは誰がやるのでしょうか」などとコメントしていた。

2007年2月24・25(土日)の東京は、冷え込んだ。この冷え込みのあと、桜の開花が続くだろう。花粉の飛散が終息するのは、いつになるだろうか。

暖冬で、花粉症がやってきた(市販薬の参考になる医学情報)

  • 2007.02.25 Sunday
  • 12:27
2007年の花粉の飛散量は、2006年夏の日照時間の不足から、2006年と比べると2倍であるものの、例年と比べると「花粉は少ない」「花粉症はカルイ」とみられていた。ところが、2007年は暖冬で、インフルエンザの流行が1月から2月にずれこみ、花粉の飛散が、おもに3月から2月に早まったために、「インフルエンザと花粉症が同時期に流行する」という、ヒサンな(花粉の飛散にかけて)状況になってしまった。実際、「自分がカゼなのか、花粉症なのか、1ヶ月近くも頭が重くて鼻がでる」なんていうひともでているのである。

【花粉症の原因・悪化要因】
・戦後に大量植林されたスギが伐採されず、開花適齢期を迎えている
・地球温暖化により貼るのスギ花粉の飛散量が増大
・ディーゼル車の排気ガス、工場などの大気汚染で多くの微粒子が飛散することも、花粉症の悪化要因といわれている
・職場や学校などでの精神的ストレス、不規則な生活リズム、高たんぱくや高脂肪にかたよった食事も、悪化要因といわれる
・住宅やオフィスが密集し、通気性が低い
・空気が乾燥していて、乾いた粘膜に花粉が刺激をあたえやすい時期

【花粉症の発症メカニズム】
4人にひとりといわれる、ハウスダストアレルギー(ホコリ、ダニなどの虫、ペットの毛)による鼻炎などを、一年を通して起きるため「通年性アレルギー」といい、スギ花粉に限定して起きる花粉症を「季節性アレルギー」という。呼び名はちがうが、どちらもアレルギー反応である。花粉症は、もともとアレルギー素因をもっているとなりやすいといわれる。小さい頃に、気管支ぜんそく、アトピー、鼻炎だった人は、おもにハウスダストに高いアレルギー反応性(抗体)をもっており、ある日突然、スギ花粉に反応しはじめる可能性をもっている。
 スギ花粉に対する抗体が、じょじょにたまっていき、あるとき閾値を超えると、花粉症になる。このスギ花粉に対する抗体の溜まり方は、個人差がある。スギ花粉に対する抗体が溜まった人が、スギ花粉を吸い込むと、鼻の粘膜にあるスギ花粉に感受性をもつ(スギ花粉に感作された)肥満細胞が反応、ヒスタミン、ロイコトリエンなどのケミカルメディエイター(化学伝達物質)を吐き出す。肥満細胞が、ケミカルメディエイターを吐き出すことを「脱顆粒(だつかりゅう)」と呼ぶが、これによって、さまざまなアレルギー反応が起こる。

【花粉症の症状】
鼻水、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみ、目の充血、なみだが多く出る、のどのかゆみ、皮膚のかゆみ、だるさ、ねむけ、中には、熱っぽさをかんじる人もいる。

【花粉症の治療】
起こってしまったアレルギー症状に即効性があるのは、抗ヒスタミン薬の内服、点鼻、点眼。また、アレルギーを予防する抗アレルギー薬の内服、点鼻、点眼などがある。医療用医薬品では、ステロイドの点鼻などもある。毎年つらい症状が出る人は、市販薬に頼らずに早めに受診したほうが良い。花粉症の治療薬は、アレルギー性鼻炎の治療薬と同じであるが、「ねむけ」がでるので、車の運転や危険をともなう作業は避けるべきである。その他の副作用としては、鼻水の分泌を抑える作用のある薬は、「粘膜のカラカラ感、乾燥感(口渇:こうかつ)」がでやすい。

治療は、うすめたスギ花粉抗体を注射する「減感作療法」や、鼻粘膜を処理するレーザー治療、鼻の症状を抑えたり、滋養強壮する漢方薬の内服などがある。

【日常療法】
テレビなどで、花粉の飛散状況をチェック。花粉の多い日、空気の乾燥した日はなるべく外出しないことだ。やむをえず外出するときは、コンタクトではなくメガネ、マスクなどで防御し、帰宅したら、うがい、手洗い、できれば顔も洗いたい。

また、アレルゲンの除去(そうじなど)、適度な運動や水泳などで、自律神経や心肺機能を鍛えること、規則正しい生活、バランスのよい食事、しっかりと睡眠をとることなど、クスリ以外のことも重要になる。疲れをためると花粉症の症状が強く出やすいので注意が必要。

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