● 「帝京大、院内感染死亡公表されず」に思うこと
- 2010.09.04 Saturday
- 19:29
院内感染による死亡公表されず(帝京大)のニュースが、テレビやネットを駆け巡っている。今回は、おもにアシネトバクター、そして緑膿菌が検出されたそうである。一般の感覚からすれば、「生死にかかわるような、オソロシイ菌が蔓延している病院には、オソロシクて行かれない」ということになろう。
しかし、院内感染の起因菌は、抗生物質に対する耐性を獲得したありふれた細菌(常在菌)であることが多く、特別感染力が強いわけではない。抵抗力が弱った人や白血病や重い糖尿病などで免疫力が低下した人には、感染することがある。
耐性菌※に限らず、このような常在菌による感染を「日和見(ひよりみ)感染」という。ふだんは感染しないよ〜、だけど、弱った人にはつけこむよ〜という菌である。
※耐性菌 (特定の抗生物質に対する抵抗力を獲得した細菌)
※多剤耐性菌(いくつもの抗生物質に対する抵抗力を獲得した細菌)
私も疲労がたまると、青っパナ菌に弱みにつけこまれる。私は、アレ?風邪気味かな?と思った時などに、漢方薬や食事やらで防御しようとするのだが、それでものどが痛くなり、すっかり身体もだるくなり、青っパナが出るようになると、「ついに、常在菌に負けてしまった・・・」と思うのだ。「私負けましたわ(逆さから読んでも)」である。
弱った体には、さまざまな細菌が感染しやすくなる。
弱った野生動物に、ノミやダニやアリンコがたかるのと一緒である。
たいていの細菌は、消毒用エタノールで消毒できる。
エタノールは、細菌、ウイルス、結核菌、真菌に有効。
一方、芽胞(がほう:カラのようなもので包まれている)菌や、一部ウイルス※には無効。
※激しい下痢で有名な、ノロウイルスには、塩素系の消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム)、85度以上で1分以上の加熱が必要。
消毒用エタノールは、おおざっぱにいえば、たいていの細菌は、約10秒で消毒できる。持続性はないので、汚染が心配な時はその都度消毒する。
今回、帝京大の件で問題なのは、院内感染の公表が遅れたことである。
2008〜09年に福岡大病院でアシネトバクター耐性菌による院内感染が確認されたことを受け、2009年1月厚生労働省は、発生時には速やかに報告するよう求める通知を出していた。アシネトバクターは、自然や住環境中の湿った場所にいる細菌で、健康な人には通常無害である(いわゆる病原菌ではない)。
● アシネトバクター菌とは
引用ココカラ
「アシネトバクター属は、癌末期や糖尿病など感染防御能力の低下した患者において尿路感染症、肺炎や敗血症、手術部位感染症などの起因菌になりうる。国内では本菌による感染事例の報告は少ないが、欧米では、人工呼吸器関連肺炎の起因菌として10年程前から警戒されるようになった。
最近ではイラク戦争の際に複数の米軍関係の医療施設に収容された傷病兵に、集団的な感染症を発生させたことでも知られている。」
平成21年1月23日厚生労働省事務連絡『多剤耐性アシネトバクター・バウマニ等に関する院内感染対策の徹底について』引用ココマデ
毎度毎度、報告が遅いことで「隠ぺい体質」などと叩かれるのがわかりきっているのに、なぜか、マイナス要因の公表は遅れる。なるべく早く公表し判断を仰げば、キズも浅いのにね。
しかし、院内感染の起因菌は、抗生物質に対する耐性を獲得したありふれた細菌(常在菌)であることが多く、特別感染力が強いわけではない。抵抗力が弱った人や白血病や重い糖尿病などで免疫力が低下した人には、感染することがある。
耐性菌※に限らず、このような常在菌による感染を「日和見(ひよりみ)感染」という。ふだんは感染しないよ〜、だけど、弱った人にはつけこむよ〜という菌である。
※耐性菌 (特定の抗生物質に対する抵抗力を獲得した細菌)
※多剤耐性菌(いくつもの抗生物質に対する抵抗力を獲得した細菌)
私も疲労がたまると、青っパナ菌に弱みにつけこまれる。私は、アレ?風邪気味かな?と思った時などに、漢方薬や食事やらで防御しようとするのだが、それでものどが痛くなり、すっかり身体もだるくなり、青っパナが出るようになると、「ついに、常在菌に負けてしまった・・・」と思うのだ。「私負けましたわ(逆さから読んでも)」である。
弱った体には、さまざまな細菌が感染しやすくなる。
弱った野生動物に、ノミやダニやアリンコがたかるのと一緒である。
たいていの細菌は、消毒用エタノールで消毒できる。
エタノールは、細菌、ウイルス、結核菌、真菌に有効。
一方、芽胞(がほう:カラのようなもので包まれている)菌や、一部ウイルス※には無効。
※激しい下痢で有名な、ノロウイルスには、塩素系の消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム)、85度以上で1分以上の加熱が必要。
消毒用エタノールは、おおざっぱにいえば、たいていの細菌は、約10秒で消毒できる。持続性はないので、汚染が心配な時はその都度消毒する。
今回、帝京大の件で問題なのは、院内感染の公表が遅れたことである。
2008〜09年に福岡大病院でアシネトバクター耐性菌による院内感染が確認されたことを受け、2009年1月厚生労働省は、発生時には速やかに報告するよう求める通知を出していた。アシネトバクターは、自然や住環境中の湿った場所にいる細菌で、健康な人には通常無害である(いわゆる病原菌ではない)。
● アシネトバクター菌とは
引用ココカラ
「アシネトバクター属は、癌末期や糖尿病など感染防御能力の低下した患者において尿路感染症、肺炎や敗血症、手術部位感染症などの起因菌になりうる。国内では本菌による感染事例の報告は少ないが、欧米では、人工呼吸器関連肺炎の起因菌として10年程前から警戒されるようになった。
最近ではイラク戦争の際に複数の米軍関係の医療施設に収容された傷病兵に、集団的な感染症を発生させたことでも知られている。」
平成21年1月23日厚生労働省事務連絡『多剤耐性アシネトバクター・バウマニ等に関する院内感染対策の徹底について』引用ココマデ
毎度毎度、報告が遅いことで「隠ぺい体質」などと叩かれるのがわかりきっているのに、なぜか、マイナス要因の公表は遅れる。なるべく早く公表し判断を仰げば、キズも浅いのにね。