● 魔女たちの22時:紫根(シコン)と紫雲膏

  • 2010.06.23 Wednesday
  • 21:01
今朝、朝イチの問い合わせは、「紫根(シコン)って取り寄せできますか?」だった。

昨夜放映の、魔女たちの22時を観たお客様が、ぜひ紫根を取り寄せたいというのである。

番組では、1日5円の化粧水で、シミが消えて、お肌もツルツルになった55歳の女性が登場、久本雅美さんが「明日は、全国から紫根が消える!」と豪語していた。

テレビで話題になるとワーッとその商品が売り切れるあの現象が起きるのか。
過去には、おもいっきりテレビとか、ためしてガッテンなどでみられたあの現象が・・・やはり起きたのである。

紫根はありますか?」という問い合わせが相次いだのであった。

でも、悲しいかな。
私の勤務先は、紫根の取り寄せができないのです。

いつも置いているのは、紫根を主成分として配合した塗り薬の紫雲膏(しうんこう)

この紫雲膏は、漢方薬なのだが、効能は、湿疹やあかぎれ、軽いやけど、痔など。古来から、江戸ムラサキなどの藍染めに用いられたムラサキという植物の紫根を主成分としている。

紫雲膏をお肌に塗ると、どぎついアカムラサキ色と豚脂(トンシ)やゴマ油が含まれるため独特のにおいがする。

紫雲膏はベタベタしていやだから、番組に登場した女性は、自作の化粧水を作ろうというわけである。

●紫根化粧水の作り方(約1か月分)
※紫根化粧水は無添加で保存が効かないため、冷蔵庫に保管し、できるだけ早めに使いきる
(1)紫根15gを水300mLに入れる
(2)弱火で15分煮つめる
(3)茶こしでこして冷ます

●紫根風呂の作り方
 紫根2gをネットに包んで使用する


やっぱりテレビはすごいと思う。
私がさんざん、湿疹や軽いやけど、痔などに奨めても、1日2〜3本も売れればいいほうの紫雲膏にこんなにスポットライトが当たるとは。

紫雲膏は、紫根という暗いアカムラサキ色の生薬が主成分であり、さまざまな皮膚疾患に用いられる外用薬であるが、実は内服薬にも紫根が含まれるものがある。

内服ボラギノールEP(顆粒)(天藤製薬)には、紫根の他、ボタンピやビタミンE、セイヨウトチノキが入った、のむ痔の薬である。

滋養強壮剤の紫華栄(シカロン)(カポニー産業)
というものもあり、紫根のほか、トウキ(当帰)・ニンジン(人参)など7種のエキスと、ヨクイニン(ハトムギの種子)末が入っている。

今回の紫紺については、漢方薬局でも品切れのお店があったようだ。
取り寄せにはまだまだ時間がかかりそう。久本雅美さんが言ったように「全国から紫根が売り切れ」状態になるのかもしれません。

ところで、痔の方は一度紫雲膏を使ってみてください。この「紫雲膏」は漢方薬の名前ですから、どのメーカーのものでも基本的には同じです。その際は、下着に赤紫色がつくので、紺や黒など濃い色の下着だと目立ちません。

その他、口の中に塗れる紫根としては、大正口内軟膏(大正製薬)もあります。

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